1/16タイガーTレポート第二弾
アベール社 エッチングパーツ編

第二段はアベール社エッチングパーツ編です。
アベール社のエッチングパーツは1/35の物でも、すごく繊細かつクランプやヒンジも稼動させてしまったり、再現性の限界まで挑戦しているかのような気迫がひしひしと伝わってくるもので、すごくお気に入りの部類です。しかし、良い所ばかりでもありません。何が何でもエッチングで再現してしまおうという感じが否めない部分もあり、もう少し適材適所を考えても良いと思います。それと1/35の物は可動ギミックを優先させるあまり、クランプやヒンジが多少オーバースケール気味でもあります。しかし、それを差し引いたとしても魅力的な内容と完成時の繊細なディテールには脱帽であります。私自身の使い方としては、メインのエッチングパーツをアベール社の物、後はショウモデリングの物とかをチョイスして行きます。ディテールアップパーツだから…エッチングパーツだから間違いない…と言うのではなく、実際にしっかりと資料等のリサーチをして適材適所を見極め、素材、パーツの得て不得手を見極め、工作を進めて行くようにします。それは他の分野の模型でもそうです。プラ板で出来る物を無理にパテでやったり、すぐ折れ曲がってしまうものを真鍮や伸ばしランナーでやらなくてもピアノ線やギターの弦等も使える訳です。エッチングパーツを組み付ける事が目的では無いのです。良く出来た模型を作る事が目的なのですから、今ではAFVキットを作るのに“常識”に成りつつある“エッチングパーツ”だって無理に使う事はないのです。“あるんだったら利用してみよう”位の物でいいと思います。鳴り物入りで日本に上陸した、定価¥39800のこのエッチングパーツキットでもそれは例外ではありません。確かにモンスターキットです。こんなエッチングパーツキットを見た事がありませんし、これからもここまでの物は恐らく出せないのでは?とも思います。しかし、?な部分もある訳です。常に“これっていけてるんだろうか?”って思いながらプラキットやエッチングパーツ等と付き合っていく事が大事ではないでしょうか?ただ、この頃のエッチングパーツ…すごいんだけど、半田付けが出来ないと組めない…慣れれば難しい物でもないんですけど…やっぱ、これで引いてしまうユーザーって結構いますよねー。もう少し模型雑誌でもフォローする様にするといいんですけどね。

もはや1/16にもなるとパーツも箱詰めですか!(笑)でも、箱の写真は全部組みつけているんでしょうねー。とりあえず組む事が出来るんだ!という事で一安心でしょうか?(笑)ちなみにアベール社では実際にキットに組みつけて、組めるかどうかを検証するそうです。ですから1/35の物でも繊細で細かい割りに意外と組み易かったりします。でも、RCならともかく、モータライズで走らせるとなると止める時がムチャクチャ恐いですなー。よほど接着を強固にするか、金属線で補強するくらいしておかないとダメですね〜。対策は金属同士の接着は必ず半田付け、プラとの接着は真鍮線の補強とエポキシ接着剤でないと辛いですねー。幸いその辺を考慮してか、真鍮ではなく洋白でのパーツ構成になってます。通常真鍮より洋白の方がコストが高かったと思うので、¥39,800ってリーズナブルなのかな?でも、USAだと$218で売ってるんですよね。(^_^;)ポーランド本国だと$150くらいなのかな?
インストもいつもの紙切れ1枚ぺらって物でなく立派なブックレットです。(笑)読んでるだけでワクワクしちゃいます。しかもスケッチブックみたいにスプリングで閉じてあるので工作時に開いて置き易くて便利♪で、英語が母国語でない国の物だから英語が単純で解り易いと思います。ただ、普段はあまり使わないベンディングツール“やっとこや板状のはさむ奴”やスクリュータップ“ねじ切り”等が必要なようです。六角ボルトは有りもの探した方がいいかも。ネジ棒もエッチングで作る様になってるので、ネジ棒も有りものが有れば…最悪ねじ切り買ってきて自作とか…(笑)
予備履帯止め具。ブラスの鋳物で出来てます。なんと!鋳造No.まで入ってるのがうれしい!でも、予備履帯が付いてないんですよね〜。(T_T)ここは間引きして余った履帯を使うか思い切ってアフターサービスで注文して付けるか…ま、初期生産型は予備履帯を付けてない車両も多いので、付けないと言う手も…でも、折角の鋳物で入ったパーツだから…あ、余った履帯をキャストやホワイトメタルで複製して使うとか…
六角ボルト…すごくシャープでいい感じです。折角これを付けてくれるならネジ棒とかボルトナットもつけて欲しかったです。だって、ボルトナットなんてエッチングパーツを箱で組んで半田を流し込み、ネジきりで穴をあける…なんて工程で作るんですもん。ボルトナットはなんとか有り物探すかなあ?
コマンダーズハッチの支柱。ブラスの鋳物と言う所が強度も抜群で嬉しい!引け、パーティングラインを処理してあげれば完璧でしょう!ここまで来ると木製帆船模型のノリですなー。
牽引用ワイヤーロープの丸いガイド。すごくきれいにシャープに出来てます。良くキャスト製の市販の物がありますけど、金属製と言うのが嬉しいですね。
ブラスパイプセット。日本では入手し辛い肉厚の薄いパイプが有り難いです。でも、これでわざわざワイヤーロープのノットやクリーニングロッドを作らなくっても…(^_^;)どうせならSマイン発射装置のパイプとかスモークディスチャージャーのパイプとかつけて欲しかったなあ…あと、ヒンジ用のパイプとか…ウエーブの細いパイプとか使えそうかな?
銅線セット。なんでもこれでハッチのスプリングを“巻いて”作るらしい。もはやここまで来ると正気の沙汰ではないような…巻いたのを入れておいてくれても…(笑)
ワイヤーロープ。某誌でも触れていたけど、マジで“どうやって切るんだろう?”それもすごい硬いし。(笑)硬いまんまでリューター鋸で切って後はガスレンジで焼きなまさないと使えないだろうなあ。でも、雰囲気ばっちりですよ!
G,J(小),L(小)。Lが主にハッチ裏関係、Gはバックフェンダー、J(小)はSマイン発射装置の基部のようです。フェンダーは約0,2ミリ厚×16で実寸3,2ミリか…こんなもんなのかな?でも、1/35でも0,2ミリ厚だし…どっちが本当なんだろう?フェンダー厚まで記載されてる資料が手元に無いので…また資料探さなきゃ!フェンダーのサイドフラップまで可動しますんで、ガッシャガッシャするアクションが再現出来るのでは?Sマイン発射装置基部もかなり細かい所まで再現できるようで、溶接後までパーツ化されてます。(笑)
J(大),K。Jは主にSマインの筒とジャッキ、ゲペックカステンの蓋です。Sマインの筒…やはり真鍮パイプを探してきて付けた方が精度は上がるよなあ…ジャッキ…このサイズだとフルアクションできそう。(笑)ゲペックカステンの蓋も私の推測どおり開閉可動式で入ってますよ。ん〜、楽しいですねー。Kはキューポラハッチ内部(爆)ディテールです。覘視孔の内部ユニットはもちろん、内部レールまで再現です。どうも、初期型のキューポラは敵に的にされて非常に評判が悪く、中期生産型より後期生産型と同様の物になるのですが、初期型のハッチは開けるのも命がけだったそうです。
サイドフェンダー一式です。フェンダーステーはもちろん、ボルトナットまでエッチングパーツ化です。(笑)マジでボルトナットは有りものを探した方が良さそう。だって、某誌でも紹介されてましたけど、パーツを六角ボルト状に折り込んでそこに半田を流し込み、ねじ切りタップでねじ山を切る…何でもかんでもエッチングにしなくても…(汗)
B、Cは主にスコップ、蝶ねじ、ヒンジ、“ねじ山”、ボルト類。Lは主にボルト、ねじ山類の他、キューポラハッチ裏面治具と“ペリスコープキット”です。確かに言ってしまえば“すごい!”の一言なんですけど、マジで笑っちゃいます。ねじ山くらいはダイスで切った方がいいっすよ!しかし、ペリスコープなんて“エッチングキット”さながらにギミックまで再現してしまってるのには脱帽です。
Aは主に車体後部周辺パーツ郡、あとグリルパーツ。んー、Aはともかく、グリルは正直な話あまり雰囲気は良くないです。タミヤ純正のグリルパーツは未見なんですが、雰囲気が良い様であればそちらの方がいいかな?確かに工夫次第では使えるようですが、もう少し“編みこんである”感じが欲しいです。でも、エッチングである以上は仕方ないかな。クセを付けて編み込んである様に見せるか、真鍮線等で本当に編み込んで作るか…
エギゾーストカバーと後部フェンダーパーツです。この位の厚さだとようやくスケールに見合った厚さでしょうか。しかし、キットパーツもいい雰囲気だったので、やはり表現方法に合わせて使用でしょうね。特にフェンダーなんかも歪みとかが表現し易いのでありがたいですね。

こんな笑っちゃう位すごいエッチングキット…買っちゃった自分も笑っちゃう位おばかさん♪
でも、こんなキットもうでないよね〜。でも、ちょっとだけ嫌な予感が…
そう、キングタイガーっす。この間、模型屋のオヤジにそそのかされて、“分割払いだったら買う!”って言っちゃったんですよ。
マジで置く場所ないんだけどなー。で、模型屋の倉庫に置かせてもらってるんです。
なもんだから、エッチングパーツ出たら多分買っちゃうだろうな…
いい加減“作るつもり満々で買って作れない模型”ばかり増えてしまうこの現状何とかしなきゃ。

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